戦闘マニュアル
[砂漠で逃避行 −1st.Discovery 謎の転校生−]
え〜、基本的には装備もないのに砂漠を渡るのは自殺行為です。・・・って一言で済ませちゃうとわざわざタイトル振る必要はないので。 まず、「どうして砂漠で死ねちゃうか」から。 砂漠といえば灼熱の太陽、想像を絶する気温差、そしてカラッカラの大地。過酷な環境下では、避難できる木陰など望むべくもありません。風化が進んで岩もないため岩陰も同じこと。水に至っては言わずもがな。 そう、恐ろしいのは熱中症と脱水症状。さらに恐ろしいのは、砂漠にはそれらから人体を守るはずの日陰と水の供給源がない!という点です。 ───さて。オゾンホールの拡大で紫外線量が増加傾向にあるらしい昨今、日焼けに気を遣う方は(すどりんを含めて)多いと思いますが、皮膚ガンになぞならずとも、日焼け「だけ」で死ねるということを忘れてはいけません。人間、指先が黒焦げになったって即座に死にゃしませんが、全身が重度の日焼けで真っ赤になれば充分に死ねます。火傷で恐ろしいのはどのくらい重傷かではなく、どんだけ広い面積が被害を受けたか、なのです(ゆえに、日本より紫外線量の多い地域へヴァカンスに行く予定の方、紫外線対策はこれでもか!というくらいに用意して行きましょう)。 一般的に体表面積の2分の1に火傷を負えば絶望的、3分の1で致命的、4分の1でもかなりアブナイとされています。(余談ですが筆者は、1歳のお誕生ごろに海へ連れて行かれ、素潜りに夢中になったMyパパにわずかの時間ですが砂浜に置いとかれて、鼻のアタマの皮が日焼けでむけたことがあります。それをみた祖母は、「アンタ、我が子を殺す気ね!?」と我が父をこっぴどく叱りつけたそうです。新米のパパ&ママ、皮膚がデリケートな赤ちゃんにはさらにさらにご注意を) ゆえに、砂漠ではありがちな半袖&半ズボンのサファリジャケットなぞよりもむしろ、あたかも会社に行くがごとき三つ揃いのスーツの方がマシと言われるくらい、体表面を日光にさらすことは危険なのです。砂漠の皆さんが全身を覆うファッションばかりなのは伊達でも酔狂でもありません。常に衣服で身体を覆っておくと、汗で衣服の内部が湿ります。これにより、皮膚からの水分蒸発が少なくなるという利点があるのです。また冬の外套と同じで、衣服と身体の間の空気が、極端すぎる外気温とのクッションになってくれるという点も見逃せません。なんたって、体温よりも外気温が相当に高い世界ですから。
次に熱中症(熱射病ともいう)。これは日光対策だけでは避けきれない部分があります。さすがに筆者も炎天下の車中に置き去りにされたことはありませんが、これで死ねるということはもはや周知の事実。猛暑、酷暑で死者が出る。たとえ直射日光を浴びなくても、暑さは人から急激に体力を奪うのです。高温下での運動や労働は、熱の鬱積により発汗機構や循環系に異常をきたす場合があります。水分および塩類(ミネラル等)の喪失から体温の上昇や発汗停止が起こり、さらに血液循環の障害を招きます。重症になると虚脱・痙攣(けいれん)・精神錯乱・昏睡(こんすい)などをひき起こし、最悪の場合は死に至ります。 砂漠や熱帯雨林での戦争では、塩類の不足を補うために兵士に「塩のタブレット」が支給されるそうです(筆者は仕事にツマるとパスタ用の岩塩を舐めていますが、これはただの嗜好品です)。 しかし塩類の不足よりもおそろしいのは、渇き。「飢えと渇き」と言われるくらい、人間にとってツライことはないですが、飢えはともかく砂漠を踏破しようとする場合、作業中の兵士なら1日約13.5リットルの水が必要になるのだそうです。1.5リットルのペットボトルが一人あたま1ケースなんて、どこにありますか、そんな量が。ちなみに脱水症状が進むと、これも虚脱にはじまって、最終的には精神障害・痙攣などを引き起こします。 当面の喉の渇きをごまかすためなら、黒塚君ではありませんが「小石を口に含んでしゃぶる」という応急処置があります(唾液が出るので多少は喉が潤います)。ほかに若干ですが水分を得る手段としては、草木の根を食む、地表から蒸散する水蒸気をビニール等でとらえて1点に集める等の方法がありますが、《秘宝の夜明け(レリック・ドーン)》の追っ手がかかる可能性があるこの状況下では無理でしょう。 そういうわけで、砂漠に慣れているはずのサラーさんともども、あやうく人間の干物になりかけたのは、まぁ仕方がなかった・・・ということで。
[入坑注意! −2nd.Discovery 蜃気楼の少年−]
とーとつですが、筆者の祖父は炭坑で測量技師をしていました。『入坑』とは炭坑・鉱山などで坑内に入ることをいいます。 炭坑、ご存じでしょうか。地中深く穴を掘って石炭を掘り出す、あれです。あの炭坑で恐ろしいのは、落盤(らくばん:天井が落ちてきて生き埋め)と出水(しゅっすい:地下水の大量噴出で溺死)、それに───ガスと爆発だったのです。 そういうわけで、《遺跡》内での戦闘での注意など。 地下では、H.A.N.T.の外気センサーに充分に注意を払いましょう。遺跡や炭坑の坑道でなくでも、都市の地下水路やマンホール、船倉やタンク等でも同じです。こうした場所では酸素量が著しく不足している、あるいは有毒なガスが充満している場合があります。最悪の場合、底に着地してまもなく死亡、なんてことになりかねません。ガスや酸欠の怖いところは「ヤバいかも」と思うまもなく意識を失い、そこに倒れてそのまま死亡、というケースが起こりうる点です。これでは回避のしようがありません。 そういうわけでセンサーが必要なのですが、どーしても機械が信用できないタイプの方は、鳥カゴに入れたカナリヤを連れて行きましょう。鳥サンが死んだら危険信号です。すぐ戻りましょう(これは昔の炭坑で実際に使われていた)。 酸素不足なら、カンテラに火をつけて行きゃいーじゃん、火が消えたら赤信号さ、と思ったアナタ。可燃性のガスがあったらどうします? 即・爆発ですよ? ゆえに照明は発火の危険がないものを選びましょう。爆発しなくても、人間に必要な酸素をかわりにガンガン消費する「火」は、狭い穴の中ではご法度です。そういうわけで、余力があったら(そして《生徒会》に察知されるリスクがないのなら)、地中への救援活動などに遣われる、地上から強制的に酸素を送り込む装置を《岩戸》の前に組みたいくらいです。どこまで届くかわかりませんが。それに、かえってマズい事になるかも知れませんが(詳しくは『バックドラフト』等の火災映画を参照のこと)。 次に、不運にして化人に遭遇して発砲する場合。あるいは、不連続な反響音を確認したからといって壁や床に発破をしかける場合。これも、可燃性のガスがないか、常に注意を払っておきましょう。最悪の場合、大爆発で遺跡もろとも土の下、なんてことになりかねません。発破をしかける際も、できれば壁の向こうが水でないか、どうにかして確認してからにしたいものです。そうでないと、文字通り『鉄砲水』に襲われてオダブツ、なんて可能性も。 ───え? そんな事してたら先に進めない? ごもっとも。ゲームだから、いいんです。
[爆発物があったなら −3rd.Discovery あの炎をくぐれ!−]
居合わせた建物で爆発物騒ぎ。不幸にして爆弾は比較的近いところに─── 甲太郎君じゃありませんが、「伏せてろッ!!」と言われたら、どんな風に伏せますか?
「できるだけ頑丈な遮蔽物の陰に入り」あるいは「爆発物の方に足を向けて」、「うつ伏せになり」「両手で耳を軽く覆って」「口をわずかに開けておく」のだそうです。 爆音が怖くて「しっかり」塞ぎたくなるのが人の常ですが、両手で耳を「軽く」覆うのは、「口を開ける」ことと併せて、爆風による急激な気圧変動から鼓膜を守るため。あ、眼は閉じてもかまいません。てゆーか、閉じましょう。 それと、遮蔽物も時と場合によっては、逆に凶器となる可能性がありますから、時間はありませんが充分に選びましょう。
───まぁ、そんな心配するよりも、慌てず騒がずパニクらず、係員の指示にちゃんと従って避難するのがまず第一。 一般的な手榴弾の破片すら、伏せていても10m以内なら50%の確率でそうとう痛い目にあうそうですから、爆発前に可能な限りその場から遠ざかるのが一番。 まぁ、ピンを外した手榴弾が飛び込んでくるなんて、ロックフォードさんの事務所くらいでしょうけどね。
余談ですが、この手榴弾の「投げ方」───、むかしゴレンジャーの名台詞でモモレンジャーが「いいわね!いくわよ!」と叫んでからイヤリング爆弾を投げてましたが、あれ、実は正解。爆発前に投げ返されると面倒なので、ワンテンポ置きましょう。もっとも、手榴弾の投げ方なんぞ覚えるよりも、一般人の皆さんは消火器の操作方法を覚えておいたほうがなんぼか役に立ちます。
余談ついでに、アクション物などでタイムリミットぎりぎりの爆弾を川や海に投げてますが、あれは詳しくは述べられませんが時と場合によっては通常の爆発よりも被害が大きくなったりしますので、触らぬ神に祟りなし、くれぐれもシロウト判断は避け、専門家に任せて触らずに逃げましょう。・・・そうですよね? 厳十郎さん。
[狙撃からの回避法 −7th.Discovery 地獄の才能−]
砲介クンの最初の狙撃から逃げる場合、「左」を選べば無傷で済みます。 (怪我しても大した事ないけど。むしろアイテムゲットのチャンス) この「左」が正解なのは、ハンドガンを右手で構えた相手から向かって左(狙撃手から見て右)に逃げるのを想定してみて下さい。咄嗟に腕をそちらへ振ると、脇が開いて、狙いが定めにくくなりますね? そういうワケです(「小賢しい真似を!」と砲介が舌打ちするのも、主人公がそれを知ってて回避したと思ったからでしょう)。
ちなみにこれを知ったからって、実生活で生かせる場面が皆様の上に来ない事を、本気でお祈りしております。
ついでに、狙撃された場合はジグザグに逃げると狙いが付けにくいというのは、クマに遭ったら死んだフリと同じくらい、不適切な行動だそうです(狙撃手は標的を『追う』のではなく、一歩先を読んで撃ちますから)。 狙撃されてんのにそんなコトするくらいなら、一直線に物陰に飛び込んで姿を消した方がなんぼかマシだとか。屋外の場合は建物や立ち木の陰、室内の場合は机などの陰(テーブルを倒して隠れられる面積を大きくするとベター)にすぐさま退避し、追いつめられないよう注意しながら、なるべく静かにじっとしていましょう。
でもって、万が一「銃乱射」事件に巻き込まれた場合、物陰があまりに遠かったら『むしろその場で死んだフリ』だそうです。 乱射するタイプの犯人は動くものを撃つ習性があるので、「もう死んだ」と思った標的は後回しになるらしいです。あくまで傾向ですが。 実行制圧部隊が突入してきた時も同様に、無駄な行動は控えて、『戦意がない』とわかる姿勢(うつぶせで手は後頭部で組む、など)で、じっとしていましょう。誤射のもとです。
───以上、これらの知識が実生活で生きる場面が皆様の上に来ない事を、本気で、心よりお祈りしております。
[捨て身で刃物から身を守る方法 −8th.Discovery 月光の底 −]
*ぜったいに「やってみよう」と思わないでください*
いまにも自分に刺さりそうな勢いのついた刃物が目と鼻の先に迫る。 回避しようにも、自分の後ろには大切な人が───。
こういう場合、適当な防具や刃物を叩き落とすなどの護身術の心得がなかったら『胴の前で腕組み』です。
腕に刺さったら怪我をしますが、胸に刺さったらそのまま死ねます。どちらか選べといわれたら、腕に怪我する方がまだマシでしょう。
もちろん、顔面を狙ってきた場合はそっちをカヴァーしてください。
ちなみに「風の谷のナウシカ」で、ユパ様が腕をクロスさせて剣を受け止めるシーンがありますが、彼ほどの歴戦の勇者様ならともかく、フツーの人なら防御する部分は広く厚い方がいいに決まってます。───もっとも、こんな場面に遭遇しないのが、いちばん良いんですけどね。
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